HDL-GXR に Debian をインストールしてみようの巻 (試行錯誤編・その 2)
今回はシリアルコンソールで起動してみる編です。
とりあえず HDD に Debian のベースシステムがインストールできたら、LANDISK 本体に戻して起動してみます。
そうするとデバッグ用途でブートローダの出力や起動メッセージなどを見てみたくなるかと思いますが、このために LANDISK のボードにはシリアルコンソールのポートが用意されており、挑戦者ブランドの SERIAL-KIT または相当品を使うことで、シリアルポートの搭載された PC からアクセスすることができます。
ただ、SERIAL-KIT についてはすでに生産を終了しており、入手が困難な状況であることから、ハードウェア工作を覚悟。とりあえず秋葉原の秋月・千石あたりで使えそうなパーツがないかなーと探しにいきました。
そこで見つけたのが、FT232RL USB シリアル変換モジュール。USB シリアル変換で定番の FTDI の FT232RL を搭載しており、TTL/CMOS レベル 5/3.3V ロジックとのシリアル通信ができるモジュールです。\950 で購入。
これと小型のブレッドボード(\250 ほど)、あと千石でブレッドボード用のワイヤ(10 本 \480)とピンソケット 1×4P (\40)を購入。結局半田付けいりませんでした。(笑
チップメーカーのサイト(http://www.ftdichip.com/)からドライバをダウンロードしてインストールする必要がありますが、手順どおりやれば問題なく認識しました。
そうするといよいよ工作のほうですが、LANDISK 側の UART ポートのピンアサインは次のようになっています。(シルクでマークがついている方が 1 番ピン)
ピン番号 | 信号名 |
---|---|
1 | +3.3V out |
2 | RxD |
3 | TxD |
4 | GND |
5 | N/C |
なので、シリアル変換モジュールを USB バスパワー、VIO=3V3 設定(いずれもジャンパにより設定可)にして、3 本ワイヤをひっぱるだけで接続できます。(クロス接続であることに注意!)
FT232RL 側の信号 | LANDISK の UART ポートの信号 |
---|---|
TxD | 2 番ピン |
RxD | 3 番ピン |
GND | 4 番ピン |
ピンソケットにワイヤをつなげておいて、必要に応じてピンソケットごと UART ポートにつなぐようにすると、つけはずしの面倒さがありません。本当はコンスルーコネクタなどを使ったほうがよいらしいのですが、ちょっと斜め方向にテンションをかけるなどして、スルーホールと導通させておきます。
HDL-GXR シリーズの基盤を見ると、UART ポートが 2 つ用意されているようですが、今回はこのうち「UART0」とマークのあるほうに接続します。
接続後、シリアル通信のできるターミナルソフト(TeraTerm Pro など)を立ち上げて、USB シリアルのポートを開きます。設定は、通信速度 115200bps、8 ビットパリティなし、ストップビット 1 ビット、フロー制御なしでいけます。
LANDISK の電源を入れて、ブートローダ(u-boot)のメッセージが表示されたら OK です。3 秒ほどほっとくとカーネルを読み込んで起動がスタートするはずです。ブートパーティションの構築にエラーがある場合は、ここで止まります。
または、ブートローダがカウントダウンしている間にコンソールから何かキーを入力すれば、u-boot のプロンプトが表示されます。ここから起動設定などを見ることができます。
(ToDo: ブートローダの出力。。。)